世界一スパコン「京」 日本にとって一里塚 活用で成果を
知見では???だった。
説明の冒頭で計算速度世界一は勿論だがこのマシーンが神戸にあることが世界に発信され神戸の知名度一挙に上がったことスパコンと関連する沢山の企業がポートアイランドにありそこに日本第一線の研究者が集結している事等が強調説明されていた。
久方ぶりの朗報に改めて地区市民として誇らしい気持ちになった。近々に世話役さんの企画で松寿会としてスパコンと先端産業の説明・見学会を実施しますので大いにご期待ください。
by管理人
理化学研究所と富士通が開発している次世代スーパーコンピューター「京」が世界一の計算速度を達成した。2002年の「地球シミュレータ」以来の世界一とあって、関係者の喜びはひとしお。だが、世界一のスパコンならではの説得力のある成果を出さないと社会の理解は得られず、理研や文部科学省は防災分野での活用に取り組む方針だ。「京」はこれからが正念場だ。
そもそもスパコンは軍事技術の研究開発に活用することによって発展してきた。スパコン開発でしのぎを削る代表格は米国と中国。ともに軍事大国なので軍事技術との関係からスパコンで世界一を目指す理由を説明できる。中国の場合は国威発揚の側面も強い。一方、日本はスパコンを平和利用に限定している
世界一の「京」をどう生かすか――。文科省と理化学研究所は、防災分野への利用を前面に打ち出して理解を求める方針だ。スパコンで東日本大震災級の大津波を再現するのに、地球シミュレータなら2時間かかるところ、「京」なら数分でできる。こうした世界一の性能をいかし、東海地震と連動が懸念される東南海地震、南海地震、日向灘沖地震が同時発生した場合の被害予測などに活用する考えだ。
すでに3月末から地震波がどのように地面を伝わるか予測するソフトウエアを試験的に稼働させている。「京」が本格稼働する2012年11月から速やかに使用できるようにするためだ。原子力発電所の耐震設計と津波の予測ソフトを融合させる研究も検討を始めた。
並行して、「京」に入力するデータの準備にも取り組む。計算速度がどんなに速くても入力するデータがきちんと収集されたものでなければ、シミュレーションの結果はまさに「机上の空論」になってしまう。文科省のある幹部は「各地の地震計や地球深部探査船『ちきゅう』による観測結果を活用することによって初めて地震のシミュレーション研究の精度が高まる」と説明する。世界一の実力を生かせるかどうかは、スパコンの専門家とそのほかの様々な分野の研究者とがどれだけ協力できるかにかかっている。「原子力村」のような「スパコン村」ができてしまったら目も当てられない。
日経新聞(大阪経済部 新井重徳)