世界の名峰 グレートサミッツ エベレスト~世界最高峰を撮る~
NHK登山チームはエベレストの頂上から、世界で初めて高精細なハイビジョン映像を放送します。
BSプレミアム 8月13日(土)午後7:00~8:29(前編)、午後8:30~9:59(後編)
1953年の初登頂から半世紀以上を経て、のべ4千人以上によって登られているエベレスト。しかし、山頂部で撮影されたクリアな映像はほとんど存在しない。標高8,000m以上は、酸素が平地の3分の1、吹き荒れる極寒の強風、人間が生存できる限界を超えるため「デス・ゾーン:死の地帯」と呼ばれる。しかし、幸運にも快晴に恵まれ頂上に立てれば、まさに世界の頂点からの光景を目にできる至福の経験ができるのだ。これまで世界各国の撮影隊によって何度も頂上からの高画質の映像での撮影が試みられてきたが、世界最高峰はその挑戦をことごとく拒んできた。
今回、NHKは高精細なハイビジョン映像での360度の大展望を撮影することに成功した。この番組は、晴れ渡った世界最高峰8848mの頂上に、業務用カメラや三脚など15kgもの機材を運びあげる挑戦の記録である。
- 前編 -
2011年5月、NHK取材班は、エベレスト頂上からの大型ハイジョンカメラによる撮影に挑んだ。ヒマラヤの絶景が堪能できるエベレスト街道で高所訓練を繰り返し、氷河の上にベースキャンプを建設して、最初の難関となる巨大な氷の滝アイスフォールを目指す。いつ崩れるか分からない氷の塔や、無数のクレバスが不気味に口を開ける。エベレストで肉親を奪われたシェルパの助けを借りながら取材班はアイスフールの突破を図るが…。
【語り】滑川和男,礒野佑子,青二プロ
- 後編 -
世界で初めて、世界最高峰エベレスト山頂からの大型ハイジョンカメラでの撮影を目指す取材班。ルートを伸ばしていく中で、酸素が平地の3分の1、気温は氷点下30度以下、吹きすさぶ強風、標高8000m以上のデスゾーン(死の地帯)での苦闘が続く。その果てに取材班が目にしたのは、これまで見たことのない光景だった。標高8500mから望む日の出、世界の頂点から見渡す360度の大展望など究極の絶景が広がっていた。
byNHK【語り】滑川和男,礒野佑子