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 【世界文化遺産・姫路城】         このブログは松寿会阪神地区会員の皆さんの情報交換・連絡用です。投稿にはIDとパスワードが必要、管理人までご連絡ください。


by syojyu-hansin

一歩踏み出す海外長期旅…荷物少なく、無理しない

 リタイア後、夫婦でのんびり長期の海外旅行――。憧れはあっても実現するのは難しい。今月下旬に退職を控えた大阪府高槻市の三上孝さん(61)、純子さん(61)夫婦が、世界各国を毎年、旅している同世代の夫婦に話を聞いた。(内田郁恵)

夫婦はバーレーンなど海外で約20年間、暮らした。退職後、仕事抜きで世界を巡ってみたいという孝さんに対し、純子さんは「海外の危険性を知っているから怖くて、気が進まない」と不安を口にする。

 「一歩踏み出してみると変わりますよ」と答えるのは、三重県名張市の有年健治さん(64)、智美さん(69)夫婦。2007年2月から約4か月間、東南アジア~中国を巡ったのを手始めにユーラシア大陸を陸路で横断するなど、これまでに延べ計630日間、18か国を旅した。今月下旬からは約5か月間、ネパールやマレーシアを訪れる計画だ。

 退職後はユーラシア大陸をくまなく回りたいという健治さんの夢を実現するため2人の旅は始まった。宿泊するのはゲストハウスなど料金の安い宿が中心という。

 「シニア夫婦が長期間、上手に旅する秘訣ひけつは」という質問に、「無理をしないこと」と有年さん夫婦は声をそろえる。智美さんは「体調が悪い時には、くつろげる高級ホテルを選ぶ。目的は旅を続けるよりも楽しむことです」と強調する。

 有年さん夫婦の旅は身軽だ。荷物はキャリーケースとリュックサック二つに収納する。衣類は洗濯しても乾きやすいものを選ぶ。「これなら現地の人に溶け込み警戒されない」と2人は笑う。トラブルに遭った時には遠慮せず、現地の人に助けを求めることも重要という。「病院や薬などは、その地に暮らす人の情報が一番、頼りになるんです」と健治さん。

 「会社から離れ、自由になった今こそ、肩ひじをはらず世界と向き合える」「現地の人と仲良くなると、国そのもののイメージも変わってくる」などという有年さん夫婦の言葉に、三上さん夫婦は納得した表情だった。

◇ネット環境整い、予約も簡単
 JTB総合研究所が今春、シニア(54~72歳)1500人を対象に実施した調査では、団塊世代(63~67歳)が、海外旅行の目的を「一般的な観光ではなく趣味や興味を深める」(13.6%)「土地の人との交流を楽しむ」(6.3%)と答えた割合は、他の世代に比べて高い。パック旅行とは異なる新たな旅の形を求めているという。

 有年健治さんによると、インターネット環境が世界中で整っている現在、小型ノートパソコンと無線LANルーターさえあればガイドブックも不要という。ホテル、航空機の予約はもちろん、スカイプで日本の家族とも気軽に連絡が取れるため、シニアの長期にわたる旅のハードルは以前より下がっている。

 食事に関しては、炊飯ができる簡易調理器が必需品。アジア諸国であれば、米は簡単に入手でき、いざという時にも困らないという。健治さんがネット上で公開している海外旅行記は随時更新中で、http://4travel.jp/traveler/ariyan-eurasiaで読める。

◇ 孝さん「現役時代の旅行は、時間の制約があってどうしてもスポットしか楽しめなかった。たっぷりの時間を有意義に使っていらっしゃるのをうらやましく思いました」

 純子さん「体力的、精神的にタフでなくては無理かと思っていましたが、自分の力で少しずつ解決していけるものなんですね。私にも行けるかもしれない、という気持ちになりました」

◆このコーナーは、読売新聞大阪本社が発行する夕刊に掲載された「わいず倶楽部」の記事を転載しています。「わいず倶楽部」は、「地域や社会にかかわり、人生を充実させたい」という方を応援する55歳以上の会員組織です。読売新聞大阪本社が運営しています。 入会申し込み等、詳しくはホームページ(http://ysclub.jp/)をご覧ください。

 ※ わいず倶楽部の活動は関西地区が中心です。お住まいの地域によっては催し物等への参加が難しい場合があります。
(2013年9月23日 読売新聞)
by syojyu-hansin | 2013-09-24 20:52 | シニアライフ